勃起の仕組みと硬さ指標

勃起の仕組みと硬さ指標

男性器の勃起の機序は、五感、すなわち、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚で感知する外部刺激や、想像などの心理的要因が性的興奮を惹起し、興奮が脳の勃起中枢に伝達されることで起こります。
身体的な変化として、男性器内部にある尿道海綿体の左右に位置する陰茎海綿体の血管へ血液が大量に流れ込み、陰茎部の硬化が起こります。

通常、この勃起の状態は射精後や性的刺激の消失後に陰茎海綿体に集められた血液が体内の血流に戻されるまで継続します。
正常な性行為には、正常な勃起と勃起状態の維持が必要であることに加え、勃起時の陰茎の硬度が極めて重要な要因になると考えられています。

EDの原因には、血管拡張物質のcGMPとPDE5という物質が関与しています。
通常、PDE5は性的興奮が制御されると、勃起を維持する役割を担うcGMPを分解します。
これにより、勃起状態が収まります。

この2つの物質のバランスが崩れることで、勃起した陰茎が途中で折れてしまうなどの勃起障害が発生します。
EDの症状は、cGMPの分泌量に対して過剰のPDE5が遊離されてしまう状態であることが言えます。

言い換えれば、勃起を維持するはずのcGMPの分泌が少量にもかかわらず、それを上回る量のPDE5によってcGMPが分解されてしまうことで勃起の維持が困難となるのです。

 

硬さ指標EHS

勃起状態の陰茎部の硬度をはかる指標として、アメリカで開発されたEHS(Erection Hardness Score / エレクションハードネススコア)という5段階評価スケールのセルフチェック方法があります。

日本でもこのEHSの信頼性が高く評価され、医療現場で用いられています。
EHSスケールによると、正常な性行為に必要な陰茎の硬度は、果物で例えると、リンゴの硬さに相当するといわれています。

しかし陰茎の大きさが非勃起時に比べて大きくならなかったり、大きくはなっても硬度が十分でなかったりする場合は性行為での挿入が困難になります。
また、挿入が可能でも行為中に膣の圧力に押されて抜けてしまったり、射精前にもかかわらず途中で折れてしまったりといった状態が起こります。

つまり、正常な性行為のためには、勃起時の陰茎の硬度が極めて大きな要因となることは言うまでもありません。
このように、勃起と勃起状態の維持に何らかの異常がみられる状態をED(erectile dysfunction / 勃起障害)といいます。

 

病院に行く前にできる硬度チェック

具体的にどのような自覚症状が現れた場合にEDの可能性があるのかを説明しましょう。
実際に医療機関でED検査を受ける前に、EHSスケールを用いて勃起時の陰茎の状態および硬度をセルフチェックすることが可能です。
EHSスケールの各グレード評価指標は以下の通りです。

  • グレード0:大きさに変化なし
  • グレード1:大きくなるが硬化しない(硬度目安:こんにゃく)
  • グレード2:硬度が挿入するのに困難なレベルである(硬度目安:みかん)
  • グレード3:硬度が完全ではない(硬度目安:グレープフルーツ)
  • グレード4:硬度が完全である(硬度目安:りんご)

EHSセルフチェックの結果がグレード4であり、勃起の維持に問題がない場合は正常といえます。
一方でグレード3以下であり挿入が困難な場合は、EDであることが疑われ治療が必要と診断される可能性があります。

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