バイアグラの効果

バイアグラの効果

バイアグラがED治療薬として世界で初めて承認されたのは1998年、アメリカにおいてです。

アメリカにはFDA(アメリカ食品医薬品局)という政府機関があり、食品や医薬品に関するエビデンスが集約されて承認がなされます。

FDAの審査基準は世界的に見てもとても厳しく、その中で臨床検査が行われています。

そして、欧米で承認された医薬品が日本人の体質や生活習慣に合うのか、また、大きな副作用は出ないかなどを調べるのが日本の厚生労働省です。

厚生労働省によって、さらに3~5年の臨床検査が行われます。

バイアグラに関しては、粗悪品を個人輸入により購入してしまったために健康被害が起きた事例も多数報告はありましたが、アメリカでの治験段階においても80%近いED改善効果がみられたことと、大きな副作用が少ないといったデータが公表されていたこともあってアメリカでの販売開始後1年足らずで日本でも承認がなされました。

バイアグラは世界的に大変厳しい審査基準を持つ2つの承認機関の承認を受け、治療効果の高さも認められた医薬品なのです。

 

効果と効能

さて、医薬品における能書きや説明書きには、「効果・効能」として作用機序がひとくくりに説明されています。

しかし、本来の言葉の意味として、効能とは投与した結果にもたらされる働きのことで、効果は投与によって現れる、望む結果であったり、期待できることという意味なのです。

似ているようですが異なるこの効果と効能の二つの言葉をバイアグラに当てはめてみた場合、効能は「バイアグラを服用することでもたらされる結果」であり、つまり「EDの改善に期待が持てる」ことになります。

そして、効果ですが、これは「PDE5の阻害と陰茎および循環器への血流改善が想定される」ことになります。

さて、EDには心因性と器質性がありますが、どちらも基礎疾患の存在が大きいと考えられているものです。

心因性のEDであれば、「LOH症候群」、「うつ病」、「不眠症」、「島合失調症」、「パニック障害」、「倦怠感や慢性疲労感」、「認知症」など精神疾患が基礎疾患として考えられています。

器質性EDであれば、「生活習慣病(糖尿病や高血圧症)」、「座骨神経痛」、「狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患」、「下肢静脈瘤」などの基礎疾患が考えられています。

また、バイアグラの「効果」の部分(循環器への血流改善が見込まれること)を受け、肺性高血圧症以外の循環器疾患(狭心症、心室中隔欠損症や動脈管開存症、開胸手術や人工心肺手術後の回復など)への改善効果も期待が持たれており、現在も研究が進められています。

それに加えて、EDの改善によって精神的にも活力が湧き、「抑うつ状態」であったり、「慢性的な疲労感や倦怠感」などの精神状態の改善の効果も得られるのではないかと考えられ、期待が持たれています。

上記のように精神的な効果を期待するためには、ED治療としてのように性行為の前に服用するのではなく継続した服用が必要になるのではないかとの指摘の声もあり、さらなるエビデンスの集約が必要なようです。

 

なお現在の心因性EDの治療においては、バイアグラの服用だけでなく、精神科や心療内科での向精神薬や抗鬱剤の投薬治療でしたり心理カウンセリングなどとも併せて治療することの推奨もされています。

そして器質性EDにおいては基礎疾患として生活習慣病の存在症例が多い(糖尿病患者のED併発率は特に高い)ため、まずは基礎疾患ともなる生活習慣病の治療が一番に優先されているようです。

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